Raspberry Pi 5の日本国内販売が開始

Raspberry Pi 5が日本での工事設計認証取得を完了し、本日より日本のRaspberry Pi Approved ResellerであるKSYおよびスイッチサイエンスの2社から販売が開始されました。

https://raspberry-pi.ksyic.com/main/index/pdp.id/1059,1015,1016/

両リセーラーとも、本体以外にもケースやカメラ・ディスプレイケーブルなどのアクセサリーが同時に販売開始されているため、必要に応じて購入すると良いでしょう。

Raspberry Pi 5 リリース

Raspberry Pi Ltdは9月28日7時(イギリス夏時間)にRaspberry Pi 5を発表しました。

出荷は10月23日より行われます。また、日本では出荷時点では技術基準適合証明・技術基準適合認定が取得されていませんが、今後取得が予定されています。

Raspberry Pi 5の主な機能は以下のとおりです。

  • 2.4GHz クアッドコア Arm Cortex A-76 CPUとVideoCore VIIを搭載したBroadCom BCM2712 SoC
  • 4267MHz の LPDDR4X SDRAM
  • 2.4GHz/5GHz 802.11ac 無線LAN
  • Bluetooth5.0/BLE
  • SDR104に対応して高速化したMicroSDカードスロット
  • それぞれ5Gbpsでの動作をサポートする2つのUSB3.0ポートと、2つのUSB2.0ポート
  • PoE+に対応したギガビットイーサネット(PoE+使用にはPoE+ HATが必要です)
  • 2つの4レーンMIPIポート(カメラ・ディスプレイ兼用)
  • PCI Express 2.0×1ポート
  • USB Type-Cによる 5V/5A DC電源(PDが有効)
  • Raspberry Pi 40ピン GPIOポート
  • 外部バッテリーから電力供給可能なRTC
  • 冷却ファン専用コネクター
  • Raspberry Pi Debug Probeを使用して利用可能な独立したUARTポート
  • 電源ボタン

発売開始時には、4GBと8GBのモデルが販売される予定です。価格は4GBモデルが60ドル、8GBモデルが80ドルです(日本での価格は認定リセーラーからの発表を確認してください)。

また、Raspberry Pi 5の発売に合わせて、アクセサリ各種も発売されます。

「27W USB-C PD Power Supply」は、Power Deliveryに対応したRaspberry Pi 5向けの電源アダプターです。Raspberry Pi 5のUSBポートで電源供給できる合計容量はデフォルトでは600mAですが、USB PD電源を使用することで自動で1.6Aに増強されます。また、電源アダプターは9V3A、12V2.25A、15V1.8Aの出力にも対応します。

「Raspberry Pi 5 Case」は、新しい専用ケースです。可変速ファンを搭載しており、Raspberry Pi 5のファン専用コネクターに接続することで使用できます。カラーは赤・白の他に、グレーの販売も予定されています。

「Active Cooler」は、ケースを使用せずに高負荷でRaspberry Piを動作させる場合の冷却ソリューションです。金属製のヒート新規とか変速のファンを組み合わせたもので、ファン専用コネクターに接続して使用できます。ヒートシンクは、取り付け穴にバネ付きピンを差し込んで取り付けられます。

「RTC battery」は、電源管理ICに搭載されたリアルタイムクロックの電力供給に使用可能な、バッテリーコネクターに接続するための2ピンプラグ付きのPanasonic製ML2020コイン形リチウム二次電池のパッケージです。

カメラ・ディスプレイ用アダプターケーブルは、Raspberry Pi 5(および Compute Module 開発ボード)で使用可能なケーブルです。カメラとディスプレイとでケーブルのピン配置が異なるため、使用するモジュールに応じてケーブルを正しく選択する必要があります。ケーブルは、20cm、30cm、50cmの3種類が販売されます。

「Raspberry Pi 5 PoE+ HAT」は、Raspberry Pi 5向けに設計されたPoE+ HATです。ケースとファンと同時利用可能なように小型に設計されています。このHATボードは年末頃の発売の見込みです。

「Raspberry Pi 5 M.2 HAT」は、Raspberry Pi 5 の PCIe FPC コネクタに接続して利用可能な、M.2形式のPCI ExpressデバイスもしくはNVMeデバイスをサポートしたHATボードです。こちらのHATボードも年末頃の発売の見込みです。

Japanese Raspberry Pi Users Groupでは、サンプルを用いたレビューを行いましたので、以下の記事も合わせてご覧ください。

実機の外観レビュー
実機のパフォーマンスレビュー

Raspberry Pi Pico Wが日本国内で発売開始

2022年に発売されたRaspberry Pi Pico Wについて、工事設計認証の取得および表示手順の完了を受けて、日本国内の認定リセーラーが2023年3月27日より販売を開始しています。

KSYは税込1,100円+送料で販売中です。

リリース https://raspberry-pi.ksyic.com/news/page/nwp.id/121
販売ページ https://raspberry-pi.ksyic.com/main/index/pdp.id/863/pdp.open/863

スイッチサイエンスは1,210円+送料で販売中です。なお、需要と供給が安定するまで、購入台数の制限(3台)を設けるとのことです。

リリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000064534.html
販売ページ https://www.switch-science.com/products/8171

Raspberry Pi Global Shutter Cameraリリース

Raspberry Pi 公式ブログより引用

Raspberry Pi (tradong) Ltd.は3月9日、Raspberry Pi Global Shutter Cameraを発表しました。

Raspberry Pi Global Shutter Cameraは、Sony IMX296センサーを使用した1600万画素のグローバルシャッターカメラで、通常のローリングシャッターカメラと比較して、高速で動作する物体を歪みなく撮影するのに向いています。レンズはRaspberry Pi HQ Cameraと同じくCマウントおよびCSマウント(付属のC-CSアダプタで対応)の各レンズが利用可能です。

Raspberry Pi Global Shutter Cameraの価格は50ドルで、各認定リセーラーを通じて販売されます。日本ではKSY、スイッチサイエンスでそれぞれ販売が開始しています。

KSY(税込8,470円)

スイッチサイエンス(税込8,525円)

Raspberry Pi Camera Module 3リリース

Raspberry Pi (Trading) Ltdは2023年1月9日に、Camera Module 3をリリースしました。

Camera Module 3はオートフォーカスやHDR撮影に対応した12メガピクセルのSONY IMX708イメージセンサーを採用したカメラモジュールです。従来の通常モデルとNoIRモデルに加えて、それぞれに広視野角モデルが追加され、4種類のカメラモジュールが販売されます。通常の視野角のモデルは各25ドル、広視野角モデルは各35ドルで、認定リセラーを通じて販売されます。

なお、Camera Module 3の利用にあたっては、最新のlibcamera環境及びPicamera2 Pythonライブラリが必要で、レガシーカメラスタックでは利用できない点に注意が必要です。

また、Raspberry Pi High Quality CameraのM12マウントマウントバージョンも合わせてリリースされています。価格は50ドルです。

Raspberry Pi Pico WおよびRaspberry Pi Pico H、Pico WHがリリース

Raspberry Pi財団は6月30日に、Raspberry Pi Pico W、およびRaspberry Pi Pico H、Pico WHをそれぞれ発表しました。

Raspberry Pi Pico Wは、2021年1月に発売したRaspberry Pi Picoにワイヤレス機能を追加したモデルです。Raspberry Pi Picoと同様、Raspberry Piが設計したRP2040チップが使用されており、133MHzのARM Cortex-M0+デュアルコア、256KB RAM、30個のGPIO、様々なインターフェースを搭載します。また、コードとデータ用の2MBのオンボードQSPIフラッシュメモリを搭載しています。

Raspberry Pi Pico Wのワイヤレス機能には、Infineon CYW43439チップを採用しており、無線LANはIEEE802.11 b/g/nを、Bluetoothは5.2をサポートします。なお、リリース時点では無線LANのみがサポートされます。Raspberry Pi Pico Wは6ドルで販売されます。

Raspberry Pi Pico HおよびPico WHは、GPIOにヘッダーと、JTAGにコネクタがあらかじめ実装されたモデルです。自分でヘッダーを実装する必要がなく、簡単にプロジェクトに使用することが可能になります。Raspberry Pi Pico Hは5ドル、Raspberry Pi Pico Hは7ドルで販売されます。

国内ではKSYおよびスイッチサイエンスが各モデルの販売について案内を出しています。Pico WについてはKSYでは990円(税込)、スイッチサイエンスでは1,111円(税込)で販売するとのことです。

https://raspberry-pi.ksyic.com/news/page/nwp.id/108/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000064534.html

Japanese Raspberry Pi Users Groupでは、お預かりしたサンプルの実機レポートを別途掲載しています。ぜひご覧ください。

(2023/3/27追記)日本での販売が開始しました。

Raspberry Pi OS Bullseye アップデートがリリース

2022年4月7日に、Raspberry Pi OS Bullseeye のアップデートがリリースされました。

今回のアップデートでは、セキュリティを強化及びIoT製品に関する一部の国の法律に対応するために、Raspberry Pi登場初期からのデフォルト設定であったpiユーザー及びパスワードが廃止されました。デスクトップ版・Lite版ともに、初回起動時にユーザー名とパスワードの設定が必要になります。なお、ヘッドレスで利用する場合には、Raspberry Pi Imagerを使用してカスタマイズするか、起動パーティションにuserconfファイルを配置して所定の書式を書くことで対応できます。また、既存の環境でpiユーザーのユーザー名を変更するための方法についても用意されています。

その他、Bluetoothに関する改善や、Waylandの実験的サポートが追加されています。

Raspberry Pi Zero 2 W 発表

Raspberry Pi財団は2021年10月28日に、Raspberry Pi Zeroシリーズの最新版である「Raspberry Pi Zero 2 W」を発表しました。

Raspberry Pi Zero 2 Wは、Raspberry Pi 3シリーズで採用されたCortex-A53を搭載した64-bit対応の4コア 1GHzのBCM2710A1 CPUを採用し、Raspberry Pi Zero Wに比べて大幅に性能が向上しました。また、DRAMを統合したSiP(System-in-Package)を採用し、「RP3A0」パッケージとして本体上に搭載されます。また、発熱にも配慮されており、高負荷時でもサーマルスロットリングせずに安定した動作が可能としています。

無線はIEEE 802.11 b/g/nに対応した無線LANおよびBluetooth 4.2(BLE対応)を搭載します。

フォームファクターはZero Wをほぼ継承しており、Mini HDMIポート、Micro USB OTGポート、Micro USB 電源ポート、CSIポートが用意されています。また、RUN・AV用のスルーホールは省略され、基板裏にランドとして配置が変更されました。

Raspberry Pi 2 Wの価格は15ドルで、本日より認定リセラーを通じて発売されます。

なお、発表時点では日本向けの技術基準適合証明の取得がないため、日本の通常環境下での使用はまだできません。

また、Raspberry Pi Zero 2 Wのリリースに合わせて、公式の電源アダプターが8ドルで発売されます。

Raspberry Pi Build HAT発表

Raspberry Pi財団は10月19日、Raspberry Pi Build HATを発表しました。

Build HATは、Raspberry PiとLEGO®を組み合わせてハンズオンで楽しく創造的な学習をするためのアドオンボードです。Build HATにはRaspberry Pi Picoに続く2つ目のRP2040マイクロコントローラー搭載製品としています。

Build HATには最新世代のLEGO®Technic™のモーターや、LEGO® Education SPIKE™ Primeの各種センサーと互換性があり、最大4つのモーターもしくはセンサーがBuild HATに接続できます。

Build HAT用のPythonライブラリが提供されており、かんたんにプロトタイプを作成することが可能です。

https://buildhat.readthedocs.io/en/latest/

また、モーターに安定した電力を供給するために、48W(DC8V/6A)の電源アダプターも同時に発売されます。

価格は、Build HAT本体が25ドル、電源アダプターは15ドルとなっています。

Build HATはRaspberry Pi認定リセラーを通じて販売されます。

製品情報ページ: https://www.raspberrypi.com/products/build-hat/

公式 Raspberry Pi ビギナーズ ガイド(第4版)日本語版が登場

Raspberry Pi財団が発行している公式Raspberry Pi ビギナーズ ガイド(第4版)に日本語版が登場しました。Raspberry Pi認定リセラーを通じて発売されます。

KSY: https://raspberry-pi.ksyic.com/main/index/pdp.id/670/pdp.open/670

Raspberry Pi ビギナーズ ガイド(第4版)は、Raspberry Pi 4およびRaspberry Pi 400に対応した内容に改定されており、初心者でも始められるよう、ていねいに図解されたセットアップ方法の解説から、ScratchやPythonを使用したプログラミング、GPIOを使用した電子工作など、幅広い内容をカバーした一冊となっています。

日本語版発行にあたり、Japanese Raspberry Pi Users Group有志で日本語訳の監訳という形でお手伝いいたしました。

なお、Raspberry Pi ビギナーズ ガイドはMagPiのサイトからPDF版を無償ダウンロードすることもできます(本記事執筆時点では日本語版はまだ入手不可能のようです)。

https://magpi.raspberrypi.org/books/beginners-guide-4th-ed